Web読み物「おきまちがえたプレゼント」②
Web読み物「おきまちがえたプレゼント」です。クリスマスのオリジナル童話をお届けしていきます。
今回は第2話です。
Web読み物「おきまちがえたプレゼント」
小さなネズミは、毎年、小さな木の実のプレゼントを楽しみにしていました。
クリスマスの日の朝、小さなネズミはめざめて、おどろきました。
あたまのすぐそばに、山のような野菜があるではありませんか。
「今年のプレゼントは、かわっているなあ」
小さなネズミは、よろこんで野菜をかじりはじめました。
なにしろ野菜って、けんこうに良いですからね!
そのうち、食べきれなくなって、他のネズミたちを呼んで、みんなで山のような野菜を食べることにしました。
けれども、山のような野菜は、なかなかへりません。
プレゼントがたべきれない!
「今日はクリスマスだね」
あるネズミがいいました。
それをきいて、他のネズミが、ていあんしました。
「うん。そうだ。野菜で、クリスマスツリーをつくればいいよ」
ちょうどみどり色の野菜がおおかったので、りっぱなクリスマスツリーになりました。
大きなゾウは、どうしたか
小さなネズミのプレゼントをもらった、大きなゾウのほうはどうなったのでしょう。
大きなゾウも、ネズミようのプレゼントをみて、とほうにくれていました。
「この3つの小さな木の実、ほんとうに、サンタさんのプレゼントなのかなあ」
大きなゾウは、からだが大きくても、まだ子どもなのです。
子どもの大きなゾウにとって、小さな木の実3つは、ないものとおんなじです。
サンタさんがプレゼントした木の実は、ピカピカつやつやした、赤い実でした。
「とてもきれいな赤い実だ。ひとくちで食べてしまうのも、なんだかもったいないな」
子どもの大きなゾウは、すこしだけ、かんがえました。
ピカピカつやつやに光った赤い実が、にっこりわらっているようにも見えます。
「やっぱり、ぼく、この3つの小さな赤い実を、たべるわけにはいかないよ」
<つづく>
Web読み物「おきまちがえたプレゼント」第2話をお届けしました。
「おきまちがえたプレゼント」は全4回になります。
お楽しみに!
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