Web読み物「おきまちがえたプレゼント」① Web読み物「おきまちがえたプレゼント」 Web 読み物

Web読み物「おきまちがえたプレゼント」

Web読み物「おきまちがえたプレゼント」です。クリスマスのオリジナル童話をお届けしていきます。

どうぞ息抜きに、ごらんください。

Web読み物「おきまちがえたプレゼント」


サンタさんには、1年のうちに1回だけの、たいせつなしごとがあります。

クリスマスイブの夜、みんなが寝しずまったころに、サンタさんはプレゼントをくばります。

鈴をつけたトナカイと、金色のソリをじゅんびして、たくさんのプレゼントを白い布の袋につめてしゅっぱつするのです。

きょうは12月16日ですから、サンタさんは、そろそろじゅんびをはじめているころでしょう。



サンタさんがこのしごとをつづけてきたのは、プレゼントを見て、ぱあっとよろこぶ、みんなの顔がみたいからなのです。

ですから、サンタさんにとって、このしごとは苦ではありません。

とてもわくわくして、うれしいことなのです。

人間にプレゼントをおくるように、森の動物たちにもサンタさんはプレゼントをじゅんびします。

そうでないと、ふこうへいでしょう?

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動物たちにもプレゼントを

動物たちには、動物たちの好物をおくります。

サンタさんは、空から、いつも動物たちをかんさつしていますから、動物たちの好物を知っているのです。


ところが、なんでも知っているサンタさんも、まちがえることがあります。

サンタさんでも、失敗するのです。

私がサンタさんとお話しした時に、サンタさんは照れながら、じぶんの失敗をおしえてくれました。



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サンタさんが語ったこと

もう誰にも思い出せないくらい、遠い昔のクリスマスイブのことです。

夜空から、こな雪がキラキラ、ふわふわ、はかなく降りつづいていました。

サンタさんは毎年のように、プレゼントを金色のソリにのせて、森に向かってしゅっぱつします。

人間のほうが遅くまで起きているので、先に動物たちにプレゼントをおくるのが、サンタさんのやりかた
です。


小さな動物たちは、みんな木の実など、小さなものが好きです。それは、サンタさんも知っていたのでした。

ところが、その年のクリスマスイブの日だけ、小さなネズミと、大きなゾウのプレゼントを、まちがえてしまったのです。


小さなネズミが、大きな木の影にかくれていたから、大きなゾウと見まちがえたのでしょうか。

大きなゾウが、寒さにちぢこまって雪にうまっていたから、小さなネズミと見まちがえたのでしょうか。


とにかく、サンタさんは、うっかり小さなネズミと大きなゾウと、プレゼントをおきまちがえてしまいました。



<つづく>

Web読み物「おきまちがえたプレゼント」第1話をお届けしました。
「おきまちがえたプレゼント」は全4回になります。

次回は今週末くらいを予定しています。お楽しみに!

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