節電対策はエアコンよりもテレビがポイント 実はテレビを切る方が節電には効果的だった 節電 テレビ

実はテレビを切る方が節電には効果的だった

今月5日、国内で唯一稼動していた北海道の泊原発3号機が定期検査のため停止。この結果、現在日本で稼動している原発はゼロとなった。

こうなるとやはり、この夏、特に真夏の消費電力ピーク時の電力供給が懸念されるところとなる。いよいよ本格的に、全国規模で節電に励まなければならなくなるかも知れないわけだ。

さて、この節電に関してだが、先頃株式会社野村総合研究所(以下、野村総研)から気になる報告が示された。

野村総研が4月15日に発表した『家庭における節電対策の推進』によると、エアコンを止めるよりもテレビを消しておいた方が節電に効果があるとのことなのだ。

これまで、「家電製品で最も電力を消費するのはエアコンである」と聞かされていた人も多いと思う。確かに、エアコンの消費電力はおよそ500Wもしくは600Wと言われており、これは液晶テレビ37インチやプラズマテレビ37インチを1時間つけておいた時のおよその消費電力200W、300Wを大きく上回っている。

しかし、このエアコンの消費電力500Wや600Wというのは、電源を入れた時、つまり最も負荷が掛かる時の数値のようだ。ご存知の通りエアコンは室内の温度が設定温度に近づいてくると、風力を弱めていく仕組みになっている。毎日放送のニュース番組『VOICE』が調べたところによると、エアコンの消費電力は電源を入れてから間もなく下がっていき、17分後には80Wという低さにまで落ちることが示された。

このデータから、野村総研はエアコン1台の電源を切った場合の節電量を130Wとし、これに対し液晶テレビ1台を消しておいた時の節電量はおよそ220Wが妥当な数値とされるため、先述のとおり「エアコンを止めるよりもテレビを消しておいた方が節電への効果が期待される」と発表したのだ。

自身の立場上、テレビ番組がこの報告を伝えることはおそらくないと思われる。しかし、ネットから様々な情報が得られる現在、テレビへの依存度はかなり低くなっており、これから蒸し暑い夏場を迎える我々にとって、エアコンを切ることよりもテレビを消すことの方が効果的との報告は、多少なりとも気の休まる思いがするのではないだろうか。



野村総合研究所(NRI):震災復興に向けた緊急対策の推進について~第6回提言・家庭における節電対策の推進~
http://www.nri.co.jp/news/2011/110415_1.html

節電対策はテレビがポイント

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